5月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:4278
ナイス数:100

COLD THE FINALCOLD THE FINAL感想
秋楠がメインの物語と分かっているけれど時折現れる藤島と透がやっぱり気になる。透が藤島を旅行に連れ出すなんて意外…と思ってたらそんな理由があったなんて、もう、透ってば!それはともかくクズでどうしょうもない秋沢だけど役者としての魅力がそれらを相殺…できないけど。でも、可もなく不可もない人より秋沢みたいな人に惹かれてしまうのも事実。側にいたいかはともかくとして。個性を魅力と感じるか、嫌悪するかは受け手の問題。その人を愛してしまったら、両方受け入れる覚悟が必要ってことかな?
読了日:05月29日 著者:木原 音瀬
地下鉄道地下鉄道感想
奴隷のコーラはある日、同僚のシーザーと共に農場から逃亡する。逃亡先でコーラが見たものは、元の農場とは異なる隷属の形だった。協力者の白人まで公開処刑する地域。一方、教育と職を与えつつ強制不妊を推奨する地域。そんな彼女を執拗に追う奴隷狩り人リッジウェイ。コーラは生き延びることができるのか、安住の地はあるのか。…ページを進めると新しい地獄の形が現れてなかなか読み進められなかった。散文詩のような文章は人の残酷さも優しさも同じ温度で描いているように感じた。コーラの潔く強い生き方がこの物語を貫く一筋の光だ。
読了日:05月28日 著者:コルソン ホワイトヘッド,Colson Whitehead
鞄図書館4鞄図書館4
読了日:05月23日 著者:芳崎 せいむ
キスする街角 (KCデラックス なかよし)キスする街角 (KCデラックス なかよし)
読了日:05月22日 著者:西 炯子
シロがいて (フラワーコミックスアルファ)シロがいて (フラワーコミックスアルファ)
読了日:05月22日 著者:西 炯子
初恋の世界 4 (フラワーコミックスアルファ)初恋の世界 4 (フラワーコミックスアルファ)
読了日:05月22日 著者:西 炯子
ちはやふる(38) (BE LOVE KC)ちはやふる(38) (BE LOVE KC)
読了日:05月22日 著者:末次 由紀
少女革命ウテナ AfterTheRevolution (フラワーコミックスアルファ)少女革命ウテナ AfterTheRevolution (フラワーコミックスアルファ)
読了日:05月22日 著者:さいとう ちほ
七つ屋志のぶの宝石匣(7) (KC KISS)七つ屋志のぶの宝石匣(7) (KC KISS)
読了日:05月22日 著者:二ノ宮 知子
軍艦探偵 (ハルキ文庫)軍艦探偵 (ハルキ文庫)感想
太平洋戦争中に軍艦で起きた事件を解決する池崎を主人公とした連作短編集。戦争が起きる前の不穏さと終戦間近のやりきれない感じが物語を追うごとにひしひしと感じられた。池崎自身にさほど魅力は感じられないが、無条件に彼に味方をするキャラが多すぎることと、最後の物語が、大風呂敷を広げすぎていまいちだったことは気になるが、概ね面白かった。もっと軍艦蘊蓄(型式とかじゃなくて日常のいわば軍艦あるある)を読みたかった。章題のとこにある設定、必要?
読了日:05月21日 著者:山本巧次
火星に住むつもりかい? (光文社文庫)火星に住むつもりかい? (光文社文庫)感想
仙台を舞台に監視社会が行きすぎた世界を描く問題作。ゆうても伊坂節は健在。平和警察という組織と一般市民の両方の視点から描かれていても作者の視点は文字通り神の視点。だからこそ読者はあなたの正義とは何か、を突きつけられている気がする。本作とはずれるけど最近新聞で世代別の人口比がおかしくなってるからその格差を是正する選挙の案を述べている記事を読んで目が点になった。要は、子育て世代は子供の分の選挙権を親が行使するとか。こういう記事を見ると平和警察も絵空事ではないのかと思ってちょっと…いやかなりぞっとするわ。
読了日:05月13日 著者:伊坂 幸太郎
罪の名前罪の名前感想
階段から突き落とされ救急搬送された男、弟を愛した兄、道代という同級生の行動と言動、学級委員で友達への虐めにも立ち向かう優等生の男の子。それぞれの罪の名前は。…最後の話が最高に気持ち悪くて、食事しながら読んだことを後悔。どの話も本人は罪を罪と自覚していない。その事こそが罪なのかもしれない。業を背負った人が人の中で生きていくのは難しいのか。装丁もとてもよい。堪能しました。
読了日:05月12日 著者:木原 音瀬
ランチのアッコちゃん (双葉文庫)ランチのアッコちゃん (双葉文庫)感想
派遣社員の三智子は彼氏と別れて落ち込んでたけど、社員のアッコちゃんにランチ交換を提案され、徐々に気持ちが上向きになり、世界を広げていく。…表題作がとてもよくって、このパターンを踏襲した話が続くかと思いきや、予想はいい意味であっさり裏切られ、先の予想が全くつかなくて、ドキドキしてあっという間に読み終わってしまった。もっと三智子とアッコちゃんを見ていたかったけどビアガーデンの話も素敵で本当に満足でした。
読了日:05月12日 著者:柚木 麻子
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)そしてミランダを殺す (創元推理文庫)感想
人は見た目が九割、もとい小説は題名が九割。と言って題名倒しではもちろん、ない。空港で出会った男女。男は妻の殺人計画を語る。女ことリリーはその後、殺された男(=テッド)の復讐計画を練り実行に移す…。構成も絶妙で上下巻くらいの分量を感じる。伏線が甘い気がするが、リリーの行く末が気になってどんどん先に進んでしまう。最後に、案外、キーパーソンはリリーのパパだった気がする。勝手に続編を構想してしまうと、リリーは収監されるが全ては自分が実行したという"小説"をリリーパパが著す。世論に押されてリリーは釈放…でどうだろう
読了日:05月10日 著者:ピーター・スワンソン
他に好きな人がいるから他に好きな人がいるから感想
高校生の坂井はある日、朝日が綺麗に見えるマンションの屋上で兎人間に出会う。閉塞感の漂う街を舞台に、承認欲求を持て余した僕たちの物語。兎人間は誰?…坂井の行動はどこも間違ってないのに、好きな人にできることが何もしないことっていうのが本当に切ない。鈴木さんの行動と心理を主人公の坂井ですらなく、峰さんに全て語らせるという構成も面白かった。
読了日:05月05日 著者:白河三兎
リップステイン (双葉文庫)リップステイン (双葉文庫)感想
専門学校生の夏目はある日、渋谷で奇妙な少女、城丸と出会う。通り魔事件の犯人を独自に追っているという。…登場人物の誰に注目するかによって物語の様相は一変する。異能バトル、百合、ジェンダー共依存とお腹一杯になりそうな題材てんこ盛りだが不思議とラストに向かって全てが収束していく快感。意外な犯人と作者十八番の例のトリックもあって、一応大団円。女刑事が主人公の方がよかったけどそれじゃ夏目に失恋かしら。
読了日:05月04日 著者:長沢 樹

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