2月の読了本
『透明怪人 (少年探偵・江戸川乱歩)』江戸川乱歩
『容疑者Xの献身』東野圭吾
『夜 (角川ホラー文庫)』赤川次郎
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)』桜庭一樹
『冒険の国 (新潮文庫)』桐野夏生
『犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)』米澤穂信
『仮題・中学殺人事件 (創元推理文庫)』辻真先
『山の音 (新潮文庫)』川端康成
総括。「容疑者」は泣きました。純愛ありミステリあり、理系(数学だけど)ありと、東野の魅力満載の作品だと思います。ファンはこの作品で直木賞受賞したことに対して複雑かもしれないけれど、私はいいと思いました。「夜」は某代表から熱烈にオススメされて読みました。ブックオフで100円で拾えたし(^^;典型的なホラーの閉鎖状況物。オヤクソクなんだけどそれなりに怖いのは流石。怖いだけじゃなくて、ユーモアというか、軽さを併せ持つところが赤川次郎流か。こういうところはキングにはないところで、面白かった。「砂糖菓子」ミステリじゃないと聞いていたにもかかわらず、ミステリ的な読み方をしてしまいました。この作品より藻屑という女の子の印象が強烈だった。自分に、そういう友達がかつていて、去ってしまったよう。「冒険の国」桐野の若書き。それでも後の「OUT」や「グロテスク」の片鱗が見える。こういう形でなく、新たに書き直して欲しかったけれど時代設定的に無理なのか。個人的にこの設定がとても気に入った。続きが読みたい。「犬」重そうで軽く、軽そうで重い。主人公の淡々さは作者の十八番だけど、これが一番しっくり来るキャラのような気がする。ハンペー君もいい味。続編が楽しみ。「中学」帯の文句は煽りすぎだけど面白かった。青春ミステリとしては小峰元より好きかも。「山」某淳ちゃんが中年男のファンタジーなら、これは老人のファンタジーか。っていうか菊子みたいな女が男は好みなのか?私は房子の方が好きだ。