2008-01-01から1年間の記事一覧

『魔 (文春文庫)』笠井潔

/私立探偵・飛鳥井が活躍(と言うと多少語弊があるかも)する中篇2編収録。どちらも、ミステリ的なオチはかなり早い段階で見当がつく。けれどこの二つの物語のテーマは、月並みな言い方になるが、社会病理…と言っていいんだと思う。特に後半の『痩身の魔』…

『収穫祭』西澤保彦

/1982年8月、首尾木村でほとんどの島民が虐殺される事件が起こる。殺された世帯のうち、生き残った3人の中学生とその学校の教師の証言から、犯人は英会話教室の外国人講師であると断定され、事件は一応の解決を見る。数年後、フリーライターが生存者の当時…

『高慢と偏見〈上〉 (岩波文庫)』『高慢と偏見〈下〉 (岩波文庫)』ジェーンオースティン, Jane Austen, 富田彬

/「所はのどかなハーフォードシア。ベネット家には五人の娘がいる。その近所に独身の資産家ビングリーが越してきた」(文庫表紙の紹介文ママ)。 翻訳ものな上に5人姉妹!?細雪の4人ですら混乱したのに無理無理。と心配することはありません。主人公は次女…

『ぼんくら(上) (講談社文庫)』『ぼんくら(下) (講談社文庫)』宮部みゆき

/新刊で買ったけれど長いこと放置してた(口直し読書用のため)。これは、少し変わった構成で、上巻に6編収録されているのだけれど、6編目は長編で、下巻に続き、下巻をほぼ1冊使って終わる。最後にエピローグ的な短編が1本ある、というもの。 内容的にも上…

ここんとこの読了本

今回少なめ。あと、作品毎にタイトルタグ(って言うの?アスタリスク)をつけてみた。

ここんとこの読了本

『月魚 (角川文庫)』三浦しをん /古書店『無窮堂』の当主真喜志とその友人瀬名垣の物語。最初の感想は「しをんさん、BL書けるじゃん!」だった。(BLの定義からは外れるのかもしれないけれど) 古書業界の話は本好きならある程度知っているかもしれないし、…

ここんとこの読了本

あー。キーボードが認識しなくて焦った。『僧正の積木唄 (文春文庫)』山田正紀 /ダインの『僧正殺人事件 (創元推理文庫)』は読んでません。けどそれは関係なく、楽しめました。舞台はアメリカで登場人物の半分くらいが外国人だけど、翻訳苦手な人でも大丈夫…

ここんとこの読了本

blogって更新しないとこうも敷居が高くなるものなのか…。 『ロズウェルなんか知らない (講談社文庫)』篠田節子 /TVもねぇ、ラジオもねぇ、車もそんなに走ってねぇ…もとい、温泉もない、名所も名産品もない過疎の町、駒木野。そんな町を再生すべく青年団がと…

2月の読了本

あっという間に3月ですね。 今月はさっぱり本を読めませんでした。『黄昏のベルリン (文春文庫)』連城 三紀彦 /連城の初期傑作。(途中から想像はつくけれども)壮大な仕掛けには驚かされた。…ただ、ベルリンの壁崩壊は1989年。単行本が1988年。20年も経過…

1月の読了本

『千里眼トランス・オブ・ウォー 上 小学館文庫』松岡 圭祐 『千里眼トランス・オブ・ウォー 下 小学館文庫』松岡 圭祐 /自衛隊(戦闘機?)に興味がある。臨床心理士ないし、それに興味がある。真性ではないが、微妙にロリ、な人にオススメです。 『悶絶ス…