ここんとこの読了本

倉知淳こめぐら (倉知淳作品集)
壁本紙一重の面白さ(字足らず)。褒めてます。誉めてます。大事なことなので(以下略)。この「紙一重」が重要なんです。例えばこの作品に「こんなんだったら誰にでも書けるし、アマチュアだってもっと面白い作品はある」という評価があるとします(例えば、であって私の感想じゃないですよ念のため)。でも、そこのところを狙って「ぎりぎり」のところで「面白い」と思わせるところが凡百のアマチュアとプロの作家「倉知淳」の違いじゃないでしょうか。と、小難しく書く必要は全くないのですが何となく思いついたため書いてみました。
正直、読みながら何度か壁を見つめたんですが、それは自分の蔵書じゃないとか電車の中だからとかそういう理由じゃないんです。おいおい、と思いながら気付くと次の短編に手が伸びていて、思わず顔がにやけてしまう(電車の中でなかったら声を出して笑ってたかも)。あとがきもボリュームあって、最後には単行本未収録の猫丸先輩ものというサービスも満点。表紙もかわいらしい。姉妹作の『なぎなた (倉知淳作品集)』も楽しみです。