ここんとこの読了本

大崎梢平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
実は先に『平台がおまちかね 出版社営業・井辻智紀の業務日誌 (ウィングス・コミックス)』を読んでいました。表現方法が違うのでどちらがいいと言うことはできませんが、マンガはキャラ立ちがよくて、エピソードを端折りつつ、綺麗にまとめられていて、正直、マンガの締め方の方がいいなぁと思った作品も少なくありません。ちなみにマンガの「マドンナ」の造形が気になっていました。「マドンナ」なのに最初の登場シーンはこちらに背を向けて足を開いて物を持ち上げている図、という恐らくどんな美女でも最もみっともない姿。原作にこういう描写が?と思いましたが、全くそんなことはなく、むしろ原作ではそこまでキャラ立ちしていなかったので驚きました。ここでありきたりな美女に造形しなかった番子さんの手腕がただただ見事です。続編もあるのでそちらの漫画化も大いに期待しています。もう少し成風堂とからむお話が読みたいな☆
太田忠司翔騎号事件 (トクマ・ノベルズ)』『男爵最後の事件 (ノン・ノベル 858)
「翔」はジュブナイルのくくりになるんだろうか。物語のメインは事件とその解決なのだとは思うけれども、いわゆる「夢」(この作品では飛行船を飛ばすこと)を叶えるということは必ずしもきれいなことだけなじゃないというメッセージも読み取れるのですがそれはうがちすぎでしょうか。
「男爵」はこのシリーズずっと読んできたのでこのオチにはびっくりしました。もっと直接対決っぽいのかと思いきや。