asin:4403540953:title 麻城ゆう

道原かつみによるジョーカーの漫画版が最終回を迎えて後、小説版のS-Aが続いていることを最近まで知りませんでした。というわけで久しぶりのS-Aを堪能できてとても嬉しい。秋津も以前の小説版より年齢を重ねているんだけど、相変わらずドラマ版のS-Aは大人気で主役を張っているという設定。
今回の第一巻は、長編「青いバラのように」と後日談「すり替え作戦」の2本立て。ネオヒューマンと呼ばれるバービー人形のような体型の若者が芸能界に現れた。彼らをプロデュースするのは「ブルーローズ」というプロダクション。彼らは整形であることを否定し「新人類」と名乗るが、真相は不明。ある日、秋津の元にネオヒューマン体型の新人タレントが来る。彼は秋津の付き人を希望するが、本当の目的は別のところにあった。
秋津が出るということは、当然、S-Aも活躍します。相変わらず、いっそこいつらくっついちゃえ!と思うほどもどかしい彼らで、結局いつもやっていることは「賢者の贈り物」みたいなことになってる。でも、本当にこの二人がくっつくのは何となく嫌…。私の理想は、S-Aが、ジョーカーがリィンにしていたみたいに、最初から秋津に協力を求めたり、時々は弱音を吐くことだと思う。でも多分S-Aは自分の弱さを知っていて、それを許したらきりがなくなることを知っているから、それをしないんだと思う。ジョーカーの最終回を読んだ後では、S-Aの今後もとても気になるけれど、この二人はずっとこのまま、手を取り合って事件を解決して行ってくれればいいと思う。二人の正義が異なった時が悲劇だと思うけれども。それはまだ先のことだ…よね?