ここんとこの読了本

長沢樹消失グラデーション
第31回横溝正史ミステリ大賞 大賞受賞作。叙述と言っていいのかな。面白かったし驚いたがネタバレになるのでこれはあまり語れない。
佐藤青南 『ある少女にまつわる殺人の告白
第9回このミステリーがすごい!大賞 優秀賞 受賞作品。インタビュー形式で語られる「ある少女」に起こったのはどんなことか?それが明かされていくと最後にもう一つサプライズが現れる。児童虐待というテーマは好きと言ったらおかしいけど一過性のブームにして欲しくはないのでこの作品が題材は古いと言われつつも受賞したことはよかったと思う。途中でテーマを勘違いしそうになったので百貨店のエピソードはいらないか、描かれ方を変えて欲しかったかな。
大原省吾『オペレーション・アカツキ
第二次世界大戦が舞台。南の島から金塊を本土まで運搬せよ。それも極秘裏に。命令を受けた陸軍海軍その他軍人達がそれぞれの立場で任務遂行に取り組むが、囮を命じられたある島の軍人たちは「暁作戦」という別の作戦を用意していた。
実在の戦争が舞台だけれどもいわゆる「戦争もの」ではなく軍事フィクションというか「イゼルローン奪還」というような(ちょっと違うけど)ゲーム的な面白さの小説かと思いきや、途中から急に「戦争もの」になってしまった印象。暁作戦そのものも、終わり方はきれいだけれども詰めが甘いと思う。どちらにせよ女性が読んで面白くはないなぁ。
辻村深月凍りのくじら (講談社ノベルス)』『ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)』『オーダーメイド殺人クラブ
辻村祭り(個人的)継続中。中毒になりそうなので意識的に距離を置きたい。
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北森鴻ぶぶ漬け伝説の謎―裏(マイナー)京都ミステリー (光文社文庫)