1月の読了本

sis_kasuri2008-01-31

千里眼トランス・オブ・ウォー 上 小学館文庫』松岡 圭祐
千里眼トランス・オブ・ウォー 下 小学館文庫』松岡 圭祐
自衛隊(戦闘機?)に興味がある。臨床心理士ないし、それに興味がある。真性ではないが、微妙にロリ、な人にオススメです。
悶絶スパイラル』三浦 しをん
/立ち読み注意。笑ってしまうのと、冒頭の話題と。意味は読めば分かる(それじゃ遅いって)。しをんさんは、読売新聞の書評をほぼ毎週書いているんですが、仕事のペースは大丈夫なんでしょうか。
殺人鬼の放課後―ミステリ・アンソロジー〈2〉 (角川スニーカー文庫)』恩田 陸, 新津 きよみ, 小林 泰三, 乙一
乙一のは別の媒体で読んでいるはずだけれど、とても面白く読んだ。小林泰三もなかなかよかった。恩田陸は、舞台設定が色々無理がある気がした。
ららら科學の子』矢作 俊彦
/SFだと思ってた。ハードボイルドだったのか…。もっと年齢が上なら楽しめたかも。
草笛の音次郎 (文春文庫)山本一力
/この主人公がどうしても氷川きよしに思えて仕方がなかった。
私が見たと蝿は言う (クラシック・セレクション) (ハヤカワ・ミステリ文庫)』エリザベス・フェラーズ, 長野きよみ
/『翡翠の家』の解説に掲載されていた作品なので手に取っただけなのだが、予想外に面白かった。カバーのあらすじにある「ユーモラス」はどうかと思う。舞台がアパートメントなだけで、あやしい登場人物たちとマザー・グースのモチーフはむしろ、古典的本格を思わせる。ラストのサスペンス的手法もベタとはいえページをめくる手がもどかしかった。
銀杏坂 (光文社文庫)』松尾 由美
/メタ的なオチは余計な気がするけれどそうするとこの作品全体を否定することになるわけで。
女王国の城 (創元クライム・クラブ)』有栖川 有栖
/誰もが本屋で実物を目にするまでは刊行を疑ったに違いない江神シリーズ最新作。読み終えて、あぁやっぱり本格はいいなぁと幸せなため息をつける作品はそんなにない。次はまた15年待たなきゃいけないのか?それでも待つのが本格ファンだけれども。
私の男桜庭一樹
/祝・直木賞受賞。巷で言われている通り、いわゆる直木賞公式に乗っかって受賞したと思っていたけれど、読んでみて、それは、文春作品受賞に対するやっかみでしかないんじゃないかと思った。版元は作品の内容に全く関係ない。文春だからコンスタントに文庫化してくれるだろうけれど、作品の時系列設定的にも是非今読んで欲しい。
盗作・高校殺人事件 (創元推理文庫)』辻 真先
ジュブナイルと思って読む読者をいい意味で裏切ってくれる。構成を変えればメタミステリになるんじゃないの?…多くを語るとネタバレになるので自重します。
夜のジンファンデル』篠田 節子
/巧みな書き手である作者のことを単純に「ホラー短編の名手」とは言いたくないんだけれど、もしまだ篠田節子を知らない人がいたら入門編として読んで欲しい。表題作はホラーというより幻想的な恋愛小説で、これの他にもバブルの名残を描いたホラーも収録されている。(ちなみに「ジンファンデル」はブドウの銘柄のこと) これらもいいのだけれど、私が最も気に入ったのは『恨み祓い師』と『コミュニティ』。どちらもホラーだけれど、前者は(この題名はどうにかならなかったのか?)ユーモアの混じったホラー。後者は徐々に背筋が寒くなる系のホラー。一番最後に収録されているので、前半のバブル臭短編を飛ばして読んでもいい(断言)。
八日目の蝉』角田 光代
/この作者の描く家族像は、正しくないというよりどちらかというと間違っていたり、暖かくなく、お互いを傷つけるだけだったりするんだけど、何故かそこに魅かれます。
放浪探偵と七つの殺人 (講談社文庫)』 歌野 晶午
/ごくシンプルなミステリだけどキャラ造形や場面の描写は短いながらいきいきしていて、それだけでも面白い。7編の短編は、似通ったものはなく、一気に読んでも飽きないだろう。
間取りの手帖remix (ちくま文庫)』佐藤 和歌子
/1ページに間取り図と10文字程度のコメントがあるだけなのに、何でこんなに面白いんだろう?
玉蘭 (文春文庫)』 桐野 夏生
常盤貴子が演じたドラマは見損ねました。質が一茂なら見なくてよかったと思いましたが。桐野作品としては異色。解説にもありますが作中の質の日記は実在します。そして、写真は『玉蘭』(朝日文庫の表紙の花は間違っていると思う…)白木蓮の異名。