2月の読了本

あっという間に3月ですね。
今月はさっぱり本を読めませんでした。

黄昏のベルリン (文春文庫)』連城 三紀彦
/連城の初期傑作。(途中から想像はつくけれども)壮大な仕掛けには驚かされた。…ただ、ベルリンの壁崩壊は1989年。単行本が1988年。20年も経過すると当時の世界史大ニュースも臨場感が失われつつある。それが残念だった。

レイニー・レイニー・ブルー (カッパ・ノベルス)』柄刀 一
/熊ん蜂こと熊谷が探偵役のオムニバス短編集。主人公は介護福祉士の鹿野で、舞台は病院などが多い。と聞けばTVドラマにありがちなハートフル(笑)な物語を想像してしまうが、そこは柄刀一。そこまで、と思わず目を背けてしまうような人間の感情、悪いところを熊ん蜂がしっかり暴いてしまう。だから、後味はよくない。けれど、「いい話」でまとめるよりずっと、心の中にひっかかりが残る。

クリスチィ短編全集〈第4〉 (1967年) (創元推理文庫)
/ポワロとかマープルとか。…よく読むとポワロもマープルも友達にはなりたくないタイプだ。

今月は他に、江神シリーズを読み返していました。だいたい覚えていたんだけど、双頭の悪魔はかなり忘れていて、素直に驚いてしまった。