こここんとこの読了本

西澤保彦殺す (幻冬舎文庫)
『猟死の果て』の改題だったと知らず購入。でもすっかり忘れていたので新鮮に読めました。原題及び改題の通りまぁ、人が死ぬこと死ぬこと。100ページ読んでも一人も死なないミステリにイラっと来た人にオススメ。初出は相当古いので人物造形にやや時代性を感じるものの描かれていることは普遍的なんじゃないかと思います。
穂村弘もうおうちへかえりましょう (小学館文庫)
あぁ面白い。もちろん単純に面白いだけではないのだ。ところで、このエッセイ集に出てきたかどうか、定かではないが、作者がしばしば書いている「電車の中で本を読んで、微笑んでいる女性」が好みだという話(もちろん若くて美人に限る、なのでしょうけれども)。作者の本は面白いので、女性が電車で読むと自然と「微笑み」(別の言い方をすればニヤケ)になります。それが好みで実際にそういう本を書けるというのは、すごいことだと思う。そういえば、先日、電車の中で動作がちょっと奇妙で可笑しいサラリーマンがいました。私はちょっと笑いたくなったのだけど人を見て笑うなんて失礼なことだし。けれどその時私は作者の本を読んでおり、実際、顔がにやけていました。よって、本を読むふり(本当に読んでるが)で思う存分笑い顔を作ることが出来たのでした。ありがとうたね…じゃなかった穂村弘。しかしこれで手持ちの穂村弘エッセイ本カードを切りつくしてしまって途方に暮れる。
太田忠司カッサンドラの嘲笑 (ジョイ・ノベルス)
ずっと積んでたので知らなかった。彼が登場するなんて!(そういえばあちらにも彼女が出てたね)
上遠野浩平,緒方剛志ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット (電撃文庫)
最近のブギポにはなんか様式美を感じる。水戸黄門的な。