2014年1月の読書メーター

2014年1月の読書メーター
読んだ本の数:29冊
読んだページ数:8761ページ
ナイス数:122ナイス

本日は大安なり (角川文庫)本日は大安なり (角川文庫)感想
ウエディングプランナーが主役で結婚式が舞台の小説だけれどそこは辻村深月。どろどろ、あります。個人的には双子の話をもっと書いて欲しかったかな。なぜ彼だけが見分けられるのか?の根拠がやや薄い。あと、いくらなんでも両親は見分けられると思うがどうか。どーしょもないダメ男の鈴木陸雄が何気に幸せになるのが気に入らないけどそこは『本日は大安なり』だから、ま、いっか。最後に蛇足。解説からそこはかとない悪意を感じる。まるで辻村作品の登場人物みたいでこの解説自体が作者の創作なのかと思ってしまった。
読了日:1月31日 著者:辻村深月
少年魔法士 (17) (ウィングス・コミックス)少年魔法士 (17) (ウィングス・コミックス)感想
最終章長いっすね。まだ終わりません。
読了日:1月30日 著者:なるしまゆり
見晴らしのいい密室 (ハヤカワ文庫JA)見晴らしのいい密室 (ハヤカワ文庫JA)感想
作者初読み。別作品だがミステリーのランキングに名前を見たので読んで見たが、ミステリーではなくSFだった。内容はすみません私のオツムでは理解が追い付きませんでした。
読了日:1月29日 著者:小林泰三
去年の冬、きみと別れ去年の冬、きみと別れ感想
作者初読み。ミステリ系のベスト10にランキングされていたので読んだ。ミステリ的な仕掛けはあるが、そこはやや肩透かし。とはいえ元々畑違いなのでこちらの読み方が間違い。本書は本屋大賞の候補作でもあるが、このように暗くて後味悪い作品がノミネートされたことに素直に感心。候補作は明るく楽しく、感動して泣ける作品というイメージがあったので。それはともかく、作中の作家観、芸術観は純文の本領を発揮した迫力で、またこの作家の作品を読んでみたくなった。ラストの献辞は意味分からなかったが。蛇足→本文の紙が厚く重厚感あります。
読了日:1月25日 著者:中村文則
パダム・パダム Eの悲劇'80パダム・パダム Eの悲劇'80感想
イエユカ→本書なので雰囲気の違いに驚いた。最初から物語より警察組織の説明に頁を割いていることから、この作品はフー(ファイ含め)ダニットではなく世界観を描く書くことが目的なのか。(そして、有栖川有栖の探偵ソラシリーズと世界観が似ている気がする)とはいえこれは無味乾燥なミステリーではない。終盤でタイトルの意味がわかったとき切なくならない読者はいないだろう。敢えて抑えた書き方でお涙頂戴にしないところもよい。時々挟まれるメタ的なネタも面白い。…はまってしまいそうだ古野まほろ
読了日:1月25日 著者:古野まほろ
小暮写眞館(下) (講談社文庫)小暮写眞館(下) (講談社文庫)感想
模倣犯』とか『名もなき』系を想像すると肩透かしかも。解説が結構ボリュームあるがこの小説および宮部みゆきの魅力を充分に表してるので必読。
読了日:1月18日 著者:宮部みゆき
小暮写眞館(上) (講談社文庫)小暮写眞館(上) (講談社文庫)感想
ちょっと不思議な写真をめぐるハートフルストーリー。物語の分量からもう少し尺は短くていいと思うけど読みやすいのでまあいいか。主人公の少年花ちゃんと友達のテンコやその家族たちがとてもいい味出してます。気楽に素敵な物語を読みたい人に。
読了日:1月18日 著者:宮部みゆき
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)感想
成風堂の杏子と多絵と、明林書房のひつじくんの待ちに待った邂逅編。その舞台は本屋大賞の授賞式という、本好きの期待をいやが上にも高めるところ。で、本書の感想だが、好きなのは最後の50〜100ページ。大崎梢は好きなのだけど、ミステリは、作者が書いた絵を少しずつ読者に開示して、全体像を想像させながら進んでいくものだと思うが、その呈示のさせかたが下手で、ごちゃごちゃしてしまい、何が謎でどこまで解決しているのか分からなくなる。そこを整理して呈示してほしい。番子さんの漫画化を期待しています。
読了日:1月17日 著者:大崎梢
絶海ジェイル Kの悲劇’94 (光文社文庫 ふ 24-2)絶海ジェイル Kの悲劇’94 (光文社文庫 ふ 24-2)感想
解説が秀逸なので読むべし。最初の一行だけでも。前作読んだ時は古野まほろなんて二度と読まねぇ!と思ったのにまた手に取ってしまうこの魔力はなんだろう?やばい。…恐ろしい子
読了日:1月17日 著者:古野まほろ
狼と兎のゲーム狼と兎のゲーム感想
ミステリーランドっぽいなと思ったら案の定、そのためのプロットらしい。あとがきに「短くなってしまった」とあるが緊迫感がありちょうどよいと思う。一気読み必至。追われる二人の少年の緊張と、意外なラストそしてほとんど全く救いのない物語の中の唯一の救いらしいもので終わるというお手本のような上質のミステリ(?)でした。子どもには向かないかもだけど、私は子どもに読ませるのはありだと思う。
読了日:1月15日 著者:我孫子武丸
上石神井さよならレボリューション上石神井さよならレボリューション感想
うまいなあと素直に感心。受賞2作目でもう新人とは言えないとはいえ受賞作の『消失』も新人離れしてた。図面を挿入してくれるのはいいんだけどタイミングがいつも遅いのは意図的?受賞作もそうだったがトリックに係る部分説明が、妙に冗長だったり逆に大事な箇所の描写を徹底的に最低限にしているせいで「わかるでしょ?わからなかったらあなたの理解力不足だよ」という上から目線を感じるのは私の僻みか。男のキャラの多くが最低で女の子は皆なよいがちょっとジェンダー的なものも感じる。これは深読みすぎかも。
読了日:1月15日 著者:長沢樹
蚊がいる (ダ・ヴィンチブックス)蚊がいる (ダ・ヴィンチブックス)感想
装丁で笑いをとるのはずるい(笑)。一つが短めのエッセイなのでやや物足りない感じもあるが、その分凝縮されてると誉めておきましょうか。巻末の対談もよかったです。
読了日:1月14日 著者:穂村弘
THE QUIZ (アルファポリス文庫)THE QUIZ (アルファポリス文庫)感想
バトロイの劣化コピー。オチの部分もいまいちでそれで全てが説明できない気がする。
読了日:1月14日 著者:椙本孝思
教場教場感想
警察学校。警察官であり学生であるという特殊な環境で生じる人間ドラマを謎めいた風間教官を中心に描く。人は間違うこともあるけど、変わることができる。が、テーマかな。とはいえミステリとしてはトリックはしょぼくて横山秀夫は越えていないレベルです。
読了日:1月13日 著者:長岡弘樹
生存者ゼロ (『このミス』大賞シリーズ)生存者ゼロ (『このミス』大賞シリーズ)感想
屋根裏用。パンデミックもの。作者がミリオタなのだろう、自衛隊や武器に関することと、調べたことの描写が多い。情報を取捨選択して絞ってほしい。逆に調査が甘いところも目立つ。そのため緊張感が維持されない。あれと見せかけてあれ、について選者は絶賛しているが私はそこまで感心しなかった。ミリオタで政治家嫌いの人向け。
読了日:1月13日 著者:安生正
オーブランの少女 (ミステリ・フロンティア)オーブランの少女 (ミステリ・フロンティア)感想
屋根裏用。5つの短編集。1つを除いて百合臭あり。表題作と『氷の皇国』で共通の、過去を知る人物が語るずっと昔のおはなし、という形式が新人離れした文章と雰囲気とマッチしてとてもよい。『氷』はもう少し枚数があったらミステリ部分も分かりやすかったかな。帯も書いてるが桜庭一樹の少女ものが好きな人にオススメ。『ずっとお城で暮らしてる』とも似てるかな?ああいうのまた読みたかったから嬉しい。
読了日:1月11日 著者:深緑野分
ロスト・ケアロスト・ケア感想
屋根裏用。43人も人を殺し続けた男の真意とは。大友と佐久間という好対象な人物造形で物語が展開する前半と殺人犯の内面とフーダニットな展開になっていく後半。在宅介護の世界をよく描けていると思います。敢えて難を言えば動機をもったいつけすぎかな。「罪悪感に蓋をしてでも人を殺す」は思わず唸らされました。介護が社会問題になってる今、タイミング的にもいいと思います。選評も読みたかったです。
読了日:1月10日 著者:葉真中顕(はまなか・あき)
鬼灯の冷徹(12) (モーニングKC)鬼灯の冷徹(12) (モーニングKC)
読了日:1月9日 著者:江口夏実
銀の匙 Silver Spoon 10 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 10 (少年サンデーコミックス)
読了日:1月9日 著者:荒川弘
名探偵の証明名探偵の証明感想
屋根裏用。う〜ん。判断に苦しむ。名探偵のいる世界観は今更珍しくもない。冒頭50頁の「過去の栄光編」は必要か?必要だとしてもこんなに頁数が?っていうかここ完全にコント。他にもここ必要?というエピソードが多い。100歩譲って必要だとしても構成を再考してほしい。そして何より屋敷も蜜柑も魅力を感じない。
読了日:1月8日 著者:市川哲也
巻三 (源氏物語)巻三 (源氏物語)感想
この巻の読みどころは沢山あるが、源氏が須磨に事実上の流刑にあうところがメインか。京都から兵庫だから大した距離じゃないと思うのは現代人の感覚か。言葉も通じないという描写もあり、どんだけ?と思う。源氏は紫の上紫の上と煩かったのにあっさり明石の君との間に子供を作ってしまうのは相変わらず。解説にもあるが最愛の紫の上との間に子供ができないのは作者のどんな意図が込められているのだろうか。長男夕霧の描写がほとんどなく、明石の君の子や六条の御息所の娘の描写の方がはるかに多い。末摘花の君のエピソードは小気味よく面白いです。
読了日:1月8日 著者:瀬戸内寂聴
紅 醜悪祭 下 (集英社スーパーダッシュ文庫 か 9-7)紅 醜悪祭 下 (集英社スーパーダッシュ文庫 か 9-7)
読了日:1月6日 著者:片山憲太郎
紅‾醜悪祭 上 (集英社スーパーダッシュ文庫 か 9-6)紅‾醜悪祭 上 (集英社スーパーダッシュ文庫 か 9-6)
読了日:1月6日 著者:片山憲太郎
見えざる網 (単行本)見えざる網 (単行本)感想
屋根裏用。横正賞。全体的に面白く読めた。題名がいまいち。冒頭、SNSで殺意を感じるところがとてもよい。千春は警官というところも含めて役に立たない。SNSでワールドワイドな殺人と思いきや幼なじみに収束するのも悪くはない。主人公の造形が魅力的。ハチミツの彼女が巻き込まれて死ぬのはあまりに偶然すぎないか。殺害方法はかなり不確定な気がする。失敗例が頻出していてもおかしくはない。まして宮沢は確実に殺す必要があったのでは。と瑕疵は気になるが勢いよく最後まで読めた。
読了日:1月6日 著者:伊兼源太郎
居酒屋に半カレー居酒屋に半カレー感想
笑い初めをさせていただきました。食べたり飲んだりの話が多いので満腹の時に読まないと危険。
読了日:1月5日 著者:菅野彰
襲名犯襲名犯感想
屋根裏用。乱歩賞受賞作。東野圭吾の選評がよかった。選評にもあるけど主人公がグダグダしすぎ。フーダニットとファイダニットがどちらも中途半端で読みながら何度も「?」ってなる。結局、信と殺人鬼の関係や真犯人の動機がよくわからないまま。テーマも謎。死刑制度反対?文章はまあまあかな。
読了日:1月5日 著者:竹吉優輔
はるひのの、はるはるひのの、はる感想
あのユウスケがこんなにおっきくなって!と感無量。はるひ野とは無関係だったのは残念…っても実際のはるひ野ってただの住宅街でなーんにもないけど(笑)
読了日:1月3日 著者:加納朋子
罪なき者よ、我を撃て罪なき者よ、我を撃て感想
突っ込みどころが多すぎる。まず、ミステリーで最もやってはいけない、突然、真犯人が登場するとこ。リュージは実力ある人のはずなのにいろいろなところが破綻してて説得力がないこと。国際問題とか介護とかテーマを入れすぎて分散してる。ボディーガードが携帯で暗号を使ってまでやり取りするのに隠密行動をしているリュージから機密情報がメールで送られてくる不自然。会長こと小麦と二ノ宮に感情移入しづらい。二ノ宮が英語の方が得意という設定も特に意味がない。と数え上げたらキリがない。ショーコさんが出てくるとこだけしか評価できない。
読了日:1月3日 著者:渡辺容子
マノロブラニクには早すぎる (ポプラ文庫 な 7-1)マノロブラニクには早すぎる (ポプラ文庫 な 7-1)感想
女性成長譚&ミステリー。解説の方と同じく、私もタイトルは架空の名前だと思ってました。漫画化するなら西炯子希望(靴と足を最もうつくしく描いてくれるから)。
読了日:1月3日 著者:永井するみ

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