1月の読書メーター

1月の読書メーター
読んだ本の数:29
読んだページ数:9203
ナイス数:178

ノッキンオン・ロックドドア (文芸書)ノッキンオン・ロックドドア (文芸書)感想
二人組探偵もの。過去に何かある感じが河野裕のシリーズと似ているがこちらの方が軽妙で本格。ぶっちゃけトリックは何だそんなことかよ!と思ってしまうものも多いが短い物語の中でそこを妙に納得させる手腕は流石。過去の伏線は風呂敷広げただけなので回収も含めて続編が楽しみです。
読了日:01月31日 著者:青崎 有吾
ずっとあなたが好きでした (文春文庫)ずっとあなたが好きでした (文春文庫)感想
何を書いてもネタバレになる気がする。短編によってはオチがないように感じるものもあるかも。最後まで頑張った人にはご褒美があると思っていただければ。

以下ネタバレ注意。

ホモと人種オチはもうお腹一杯。それはともかく、結局この主人公は自らの欲望に忠実なただの男であって、身内だったらやだけど妙に憎めないところはある。波瀾万丈の人生だけど曲がりも腐りもせず(性格が、です)、還暦までは生きて来たのだなぁと、最後には可笑しくなってしまった。
読了日:01月30日 著者:歌野 晶午
健康で文化的な最低限度の生活 6 (ビッグコミックス)健康で文化的な最低限度の生活 6 (ビッグコミックス)
読了日:01月30日 著者:柏木 ハルコ
Ank: a mirroring apeAnk: a mirroring ape感想
生物の成績が10段階で3だった私でも興味深く物語に引き込まれた。惜しいのは、前半の細切れの構成。少年シャガの登場が唐突でかなりご都合主義に感じる。キャラは魅力的なだけにもったいない。大富豪の描写がいまいちでマンガっぽい。AIを越えなきゃいけないのにその凄さの描写が記者の電話のエピソードだけ?なのに暴動の描写が多すぎて辟易。あと、鏡の中の自分を認識→殺し合うについていまいち納得できないがこれは私の偏差値不足か。後半、暴徒が道具を使い始めたことと望が進化について考察してくのも展開が早すぎないか。
読了日:01月30日 著者:佐藤 究
鎮憎師鎮憎師感想
一億総LGBTかよ!題名の鎮憎師とやらがあまり活躍しなかった印象。
読了日:01月27日 著者:石持 浅海
現代詩人探偵 (ミステリ・フロンティア)現代詩人探偵 (ミステリ・フロンティア)感想
作者初読み。ミステリ的仕掛けはなくもない、という程度。ただ、そもそも人は何故死ぬのか(あるいは生きるのか)という根源的なファイダニットを求めるものであると解釈するならミステリと言えるかもしれない、という作品。若さ、と言っては身も蓋もないかもしれないが、何もかもに懐疑的で、色々なことを許せなくて、ただ息を吸って吐くことすら辛いという季節を感じたことがある人に。少しばかり年長者として申し上げるならある程度歳をとると鈍感になって惰性で生きることができるようになる。そんな大人にはなりたくないかもしれないが。
読了日:01月26日 著者:紅玉 いづき
海岸の女たち (創元推理文庫)海岸の女たち (創元推理文庫)感想
行方不明の夫を探す妻。夫はジャーナリストで妻が妊娠していることもまだ知らない。…このあらすじから私は、夫はヤバいネタを追う過程で監禁され、妻も危ない目にあいながらも命からがら夫を救出し、ラストは生まれた子供をはさんで「もうあんな危ないことはしないで」とか何とか言い合うハッピーエンドだと思ってた。…とんでもない。北欧ミステリー舐めてた。後半150ページくらいから、続きを読みたくないと思った。でも、ここまできたら最後まで彼女に寄り添いたくなった。読了して、すごいものを、読んだと思った。
読了日:01月23日 著者:トーヴェ・アルステルダール
殺生関白の蜘蛛 (ハヤカワ文庫JA)殺生関白の蜘蛛 (ハヤカワ文庫JA)感想
時代小説はあまり得意ではないが、読みやすかった。謎の焦点がぼやけているところが惜しい。五賞用B
読了日:01月22日 著者:日野 真人
七つ屋志のぶの宝石匣(6) (KC KISS)七つ屋志のぶの宝石匣(6) (KC KISS)
読了日:01月20日 著者:二ノ宮 知子
悪い夏悪い夏感想
これ、コメディだよね?五賞用D
読了日:01月20日 著者:染井 為人
図書室で暮らしたい図書室で暮らしたい感想
装丁と題名から図書館や学校の図書室にまつわるものか、書評集と思ったら、普通のエッセイ集でした。
読了日:01月18日 著者:辻村 深月
樹脂 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)樹脂 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
冒頭「お父さんがおばあちゃんを殺したとき、白い部屋は真っ暗だった」…頭ん中疑問符だらけで読み進めるとこっちまで狂気に引きずりこまれそうになる。ミステリーテイストはあまりなくてグロテスクな童話のよう。作者は絵を描く人でもあるので汚部屋(なんてもんじゃないが
)の描写が無駄に素晴らしい(誉めてます)。そしてラスト一文に完全ノックアウトされました。異色作家短編集(長編だけど)に収録されそうな味わいの作品でした。本当にグロ注意!弱い人は読まないで!
読了日:01月17日 著者:エーネ リール,Ane Riel
王とサーカス王とサーカス感想
さよなら妖精』の大刀洗万智が記者としてネパールで遭遇した事件。情報は手で触れることもできず重さも温度もない。それでも人の生活一変させ、あるいは生命を奪ってしまうこともある。下世話な覗き趣味と知的好奇心の違いはどこにあるのか。知りたいと思う気持ちは悪なのか、否か。こんな時いつも思い出すのは銀英伝の冒頭。人々が考えることを放棄した時、世界はどうなるか。本作で答えが見つかるかわからないけれど、読み応えはありました。
読了日:01月17日 著者:米澤 穂信
スティグマータスティグマータ感想
楽しみで読む作家の大好きなシリーズの最新刊はいつも通り思わせ振りなプロローグで始まる。今回のテーマは「メークドラマ」かな。にしては伏線に疑問もなくはないが、要するにみんな自転車ばかってことか。このシリーズを読む度に主人公白石誓のアシストという役目に疑問が浮かぶが、最後にはいつも彼が選んだその役割を応援してしまう自分がいるのだ。
読了日:01月17日 著者:近藤 史恵
パラスティック・ソウル 〜おわりの章〜パラスティック・ソウル 〜おわりの章〜感想
ここで設定を紹介するとネタバレになるし長くなるので割愛。読みながら何度も、善悪・白黒を簡単につけられない複雑な気持ちになった。正直、これだけの設定をこの二冊だけで終わらせるのは勿体ない。作家なら特に創作意欲が沸くんじゃないかな。誰かに描いて欲しい(それとももうあるのか?知ってる人いたら情報プリーズ♪)
読了日:01月16日 著者:木原 音瀬
パラスティック・ソウル 〜はじまりの章〜パラスティック・ソウル 〜はじまりの章〜感想
BLの優れた作品であることは前提で、生物がテーマのSFでもある。舞台は近未来。iPS細胞が実用化され車は空を飛び国境はない。疫病をきっかけに犬と人間のキメラのような新種が発生、その新種のうち高い知能を示す個体が誕生することが分かったが彼らは30歳になるとその知能を失い忽然と姿を消す。テーマをかなり大きくとると人とは、人を構成する要素とは一体何なのか、ということだろうか。
読了日:01月16日 著者:木原 音瀬
奴隷小説 (文春文庫)奴隷小説 (文春文庫)感想
様々なシチュエーションの奴隷状態の人々を描く短編集ということだけど、尻切れトンボで単に長編になり損ねた書き出し部分を寄せ集めたとも見える。物理的ではなく自ら奴隷状態を作り出している(そして自分はそれに気づかない)というパターンが好き。私たちの人生もそんなもんだし。
読了日:01月13日 著者:桐野 夏生
五十坂家の百年五十坂家の百年感想
赤朽葉家の伝説』系の代々続く家の歴史と秘密ではあるが赤朽葉家ほど壮大ではない。全体的に動機が薄い。瑠璃子が大人になりたくないと思ったこと、弥生が瑠璃子を手にかけた後夫家族を惨殺したこと、双子が6歳にして覚醒したきっかけ。語り手の動機と従兄弟同士の恋愛など次世代の物語が雑で唐突に感じる。要するにサイコパス血統という理解でよろしいでしょうか。まぁそういう物語だと思えば。
読了日:01月13日 著者:斉木 香津
アルバトロスは羽ばたかないアルバトロスは羽ばたかない感想
シリーズもののようだが前作は未読。ハウダニットだと思ったら意外な仕掛けに驚愕。色々な意味で予想は大きく覆された。必ずしもハートフルなばかりの物語ではないが晩秋の章がコミカルでハートフルでとてもよかった。
読了日:01月13日 著者:七河 迦南
計画結婚 (文芸書)計画結婚 (文芸書)感想
第一話でよくある女子友情ものかとおもいきや三話で度肝を抜かれ、最後には一二話でわかったような気がした静香のことが一周回って分からなくなったよ。物語がループ構造になってる?それはともかく章題に仕掛けはありやなしや?気付いた人は教えてくださいプリーズ!
読了日:01月11日 著者:白河 三兎
屍人荘の殺人屍人荘の殺人感想
夏合宿と言えば、先行するあの名作を彷彿させらたが、いきなり、強烈な理由で閉じ込められる学生たち。とはいえ伏線はちゃんとある。本格ミステリファンをくすぐりつつしつこくないバランス、探偵が探偵たる所以、名前の説明がgood!敢えて言えば犯人の動機と葉村の行動指針の伏線、探偵が葉村を助手としたい動機が不足しているように感じた。五賞用A
読了日:01月09日 著者:今村 昌弘
物件探偵物件探偵感想
探偵と題名にあり探偵らしき人物も登場するのだが普通の探偵譚ではない。面白くて勉強になるけどクロサギみたいなのとも違う。マンションのオーナーに興味がある人は暇潰しに(失礼)手にとって見て欲しい。
読了日:01月08日 著者:乾 くるみ
誰かが見ている誰かが見ている感想
不妊に悩むバリキャリ、未婚の保育師は摂食障害を抱えている。カリスマママブロガーの実態はモンペとモン保(育士)に翻弄されるネグレクト予備軍だった。ここまで病んだ人が集まらなくてもと思わないでもないがそれぞれの人生が交差して最終的に解決に向けて動き出したことに素直に安心した。行方不明からの展開がとんとん拍子に行きすぎなことと主要登場人物5人のうち3人が「ゆ」から始める名前なのはどうかと思うがそれは些細なこと。五賞用B
読了日:01月08日 著者:宮西 真冬
パズルゲーム☆サクシード 2 (白泉社レディース・コミックス)パズルゲーム☆サクシード 2 (白泉社レディース・コミックス)感想
大抵、最初の1ページでストーリーとトリックが分かってしまうのだがそれは私がミステリーずれしてしまっているからだろうか。
読了日:01月07日 著者:野間美由紀
ポスドク! (新潮文庫)ポスドク! (新潮文庫)
読了日:01月06日 著者:高殿 円
辞書を編む (光文社新書)辞書を編む (光文社新書)
読了日:01月05日 著者:飯間 浩明
【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)感想
先生は何故娘との親子関係を確認しようと思ったんだろう。羽島と娘を巡るエピソードはもう少し伏線が欲しかった。あと、結局先生が神とやらを目指した動機が不明。図書館でえらい数のリクエストがかかってるが癌が治るとかいう内容ではない。五賞用C
読了日:01月03日 著者:岩木 一麻
窓から見える最初のもの窓から見える最初のもの感想
色々なエピソードが最後にリンクしていくのは読み応えあったけど最後に「で?」ってなる。特に殺人事件の畳み方が雑なことと喫茶店のエピソードがご都合主義過ぎなとこが気になる。画家たちのエピソードが薄くて感情移入しようがない。あと細かいけどふたばの症状から週1の通院が必要とは思えないし心療内科というよりカウンセリングが適してると思う。ただ、ひびきをカウンセリングルームにしてしまうと入院設備の説明がつかなかったのかな。五賞用C
読了日:01月02日 著者:村木 美涼
幻月楼奇譚5 (CHARA コミックス)幻月楼奇譚5 (CHARA コミックス)
読了日:01月01日 著者:今市子

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