6月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:4401
ナイス数:102

大人になったら、 (単行本)大人になったら、 (単行本)感想
カフェで働く葛城メイが35歳になった日から物語は始まる。独身で8年前から恋人はいない。職場では年下の後輩との言葉の通じなさに困惑し、同級生の友人から婚活を誘われるが乗り気になれない。家庭を築いてる同級生達からは微妙に見下されている空気を感じる。…益田ミリの漫画の小説版という印象だが、メイは自覚のないモテ女なので、少女漫画(実は美少女)やトレンディドラマ(行きつけのバーがあったり友人が広告代理店勤務だったり)の風味も感じる。
読了日:06月30日 著者:畑野 智美
生贄の木 (創元推理文庫)生贄の木 (創元推理文庫)感想
氷の天使ことマロリー刑事と妖精のように愛らしい少女ココのガールmeetsガール。全身でマロリーを求めるココの姿に思わず胸キュン。一方、事件はネズミの大量発生で幕を開け、人が生きたまま木に吊るされているというおぞましさにゾッとするが、一番おぞましいのはネズミでもGでもない。マロリーは、犯人に公に罪を問うことより因果応報を優先させているように感じる。凝った言い回しや登場人物の多さに目眩がしたが場面場面がいちいちカッコよくてラストに至る怒濤の展開と併せて目が離せなかった。
読了日:06月28日 著者:キャロル・オコンネル
終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
エリザベスは犯人を射殺したことで停職中の刑事。そんな折、彼女がこよなく尊敬する先輩の元刑事エイドリアンが13年の刑期を終えて出所した。彼の無実を信じる彼女だが、13年前と似た事件が再び起こる。彼は犯人なのか?…登場人物はそれほど多くないのにサイコパス系が二人もいるのはどうか。フーダニットの形式を一応採っているが、解説にもある通り、誰が犯人かというのはこの物語の主眼ではないんだろう。ということにもっと早く気付きたかった。これは、血のつながった家族の徹底的な破壊。そして他人同士による家族の再生の物語だ。
読了日:06月24日 著者:ジョン ハート
銀魂―ぎんたま― 73 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 73 (ジャンプコミックス)
読了日:06月23日 著者:空知 英秋
金田一37歳の事件簿(1) (イブニングKC)金田一37歳の事件簿(1) (イブニングKC)
読了日:06月23日 著者:さとう ふみや
文豪ストレイドッグス (15) (角川コミックス・エース)文豪ストレイドッグス (15) (角川コミックス・エース)
読了日:06月23日 著者:春河35
聖☆おにいさん(15) (モーニング KC)聖☆おにいさん(15) (モーニング KC)
読了日:06月23日 著者:中村 光
金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(3) (講談社コミックス)金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(3) (講談社コミックス)
読了日:06月23日 著者:船津 紳平
パズルゲーム☆サクシード 3 (白泉社レディースコミックス)パズルゲーム☆サクシード 3 (白泉社レディースコミックス)
読了日:06月23日 著者:野間美由紀
龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)感想
『デフ·ヴォイス』待望の続編。警察官のみゆきとその娘美和と暮らす荒井は主夫業をこなしつつ手話通訳士として活動している。1話目は、加害者も被害者もろう者である事件。取り調べに通訳として臨席する荒井が事件の真相に迫る。最後で尺が足りなくなった印象。加害者や動機についてもっと読みたかった。二章以降は、書き下ろし長編。美和の同級生英知は緘黙症があり、美和は彼に手話を教えることを提案。本人も受け入れ、家庭教師に通う荒井は、英知が向かいの家で起きたホームレス殺人事件を目撃していることを知る。
読了日:06月17日 著者:丸山 正樹
刑事の怒り刑事の怒り感想
夏目刑事シリーズの最新刊。夏目は錦糸町に異動になり、新たに過去に何かあった系刑事本上が投入された。表題作はやまゆり園事件に材を採ったのか。作者は問題提起はするが答えは各自で見つけてねというスタンスでそれはまぁいいんだけど、中立でありたいということより、どうしてそれを書こうと思ったかという動機が見えて来なくてもやもやする。
読了日:06月13日 著者:薬丸 岳
アホガール(1) (講談社コミックス)アホガール(1) (講談社コミックス)感想
アホすぎるJKよし子と幼馴染のあっくんが繰り広げるコメディ。生徒会役員共の系譜か。ゆるゆり以上に謎な構造の制服が気になる。あっくんの妹がアホって設定もいいね!結局生徒会長は最後まで名前出てこないのかしら。不憫な。
読了日:06月10日 著者:ヒロユキ
スーツケースの半分は (祥伝社文庫)スーツケースの半分は (祥伝社文庫)感想
青いスーツケースが、ちょっとした屈託を抱える女性の心を一押しして幸福を運ぶ連作短編集。ってもオカルト要素は全くなくて、要するに、幸福と不幸は心の持ちようの違いってことに気づかされる。タイプの違う仲良し四人組の女性たちが本当にうらやましい。私もこんな友達欲しいな。
読了日:06月08日 著者:近藤史恵
運命ではありません (ディアプラス文庫)運命ではありません (ディアプラス文庫)感想
婚活サイトを運営する会社に勤める澄はある日社長に呼び出され、同僚のシステム担当者、楡と相性がマッチングしたことを告げられる。とりあえずお試しで交際を始める二人だが。遂に、BLの世界にも婚活、AIが登場。いやでも必然的に物語に絡むので違和感はない。というかLGBTの昨今、社長の考え方に思わず唸ってしまった。恋愛って、結婚って何だろう?AIって結局何ができるの?BLの枠を超えて読んでほしいけれどそういうシーンもあるので無理にお勧めはしませんが。
読了日:06月06日 著者:一穂 ミチ
震える教室震える教室感想
不本意ながら私立の女子高に入学した真矢は花音と親友になる。花音が真矢の身体の一部に触れるとこの世の輪郭が曖昧になり、見えざるものが見えてしまう…。何故見えるのか、学校の特異性、花音の正体(?)は伏線のみ。第三話の「捨てないで」が一番怪談らしく感じた。
読了日:06月06日 著者:近藤 史恵
南部芸能事務所 season4 オーディション (講談社文庫)南部芸能事務所 season4 オーディション (講談社文庫)感想
メリーランド、ナカノシマ、インターバルらが参加するオーディション番組の進行を追うシリーズ第4弾。勝利の女神は誰に微笑むのか。…1話毎にそれぞれのメンバー視点で語られる形式はそのまま、主人公はあくまでメリーランドだけど、今回はナカノシマ巻。ベタだけど中嶋の子供が産まれる第三話が特に印象的。オーディションは、もう必要ないという大島さんの台詞がすごい。これからの三組のことだけじゃなく、古参の、解散した彼らのその後も知れて嬉しい。あと一巻。楽しみでもあり寂しくもある。
読了日:06月05日 著者:畑野 智美
機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)感想
万博開催直前、突貫工事中の街ゴダムを舞台にイヴと周りの人々の喜悲劇を描く。時は一巻から100年経っているが変わらずイヴは魅力的で、彼女に関わる人々がイヴに惹かれていき、だんだんイヴが機巧であることがどうでもよくなっていくのが面白い(そのことに気付けた人だけがイヴを手に入れられるとも言えるか)。今回は長編ということもあり、イヴの他に日向というと男の物語でもある。敢えて強引に結びつけると、機巧であるが故に自由なイヴと人間であるが故に不自由な日向との対比が日向の悲劇を一層強調するようだ。
読了日:06月02日 著者:乾 緑郎

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